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ギター選びでしばしば話題になる「サテンフィニッシュ」。その独特な質感とルックスに惹かれる方がいる一方、ギター サテン フィニッシュ デメリットについて気になり、購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、サテンフィニッシュとは何か、そしてサテンフィニッシュのメリットは?という基本的な問いから、多くの方が懸念する経年変化やメンテナンスまで、多角的に掘り下げていきます。PRSのような高級ブランドから手頃なモデル、アコギに至るまで採用例は様々です。メイプル指板 ネック サテン仕上げの演奏性、ギター ラッカー塗装との違い、さらには使い込んだ風合いを出すレリック加工との相性についても解説します。
また、気になる艶出しやグロス 化のやり方にも触れ、あなたのギターライフがより豊かになるための情報を提供します。この記事を読めば、サテンフィニッシュのギターを正しく理解し、後悔のない選択ができるようになるはずです。
この記事のポイント
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知っておきたいギターサテンフィニッシュのデメリット
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まずは比較!サテンフィニッシュのメリットは?
ギターナビ・イメージ
サテンフィニッシュのデメリットを知る前に、まずはその魅力、つまりメリットを理解しておくことが重要です。そうすることで、デメリットが自分にとって許容できる範囲なのかを客観的に判断できます。
サテンフィニッシュの最大のメリットは、なんと言ってもそのサラサラとした滑らかな手触りにあります。特にネックに採用された場合、ポジション移動が非常にスムーズになり、速弾きや複雑なフレーズを多用するギタリストから高く評価されています。汗をかいてもベタつきにくいという利点も見逃せません。
また、塗装の塗膜が薄い傾向にあるため、木材本来の鳴りや振動をダイレクトに感じやすいという音響的なメリットを挙げる声もあります。木の質感がそのまま伝わるような、ナチュラルで落ち着いたルックスを好む方にも人気です。
WEBライターの視点
一般的に、グロスフィニッシュ(光沢仕上げ)に比べて塗装工程が少ないため、コストを抑えられるという製造上のメリットもあります。これが、比較的手頃な価格帯のモデルにもサテンフィニッシュが採用されやすい理由の一つと言えるでしょう。
これらのメリットとデメリットを比較検討するために、以下の表にまとめました。
項目 | サテンフィニッシュ(つや消し) | グロスフィニッシュ(光沢) |
---|---|---|
手触り・演奏性 | サラサラで滑りが良い。ポジション移動がスムーズ。 | ツルツルでグリップ感がある。好みが分かれる。 |
ルックス | ナチュラルで落ち着いた雰囲気。木の質感が伝わりやすい。 | 高級感があり、美しい光沢が特徴。 |
音響特性 | 塗膜が薄く、木の鳴りを活かしたオープンなサウンド傾向。 | タイトで引き締まったサウンド傾向。 |
耐久性・メンテナンス | 傷や汚れが付きやすく、目立ちやすい。経年でテカリが出る。 | 比較的傷に強いが、指紋が目立ちやすい。 |
コスト | 比較的安価な傾向。 | 比較的高価な傾向。 |
このように、演奏性やサウンド、ルックスにおいて明確なメリットがある一方で、耐久性やメンテナンスの面で注意が必要なのがサテンフィニッシュの特徴です。
避けられない経年変化によるテカリ
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サテンフィニッシュのギターを使い続ける上で、最も代表的なデメリットが「テカリ」の発生です。
これは、つや消し塗装の表面にある微細な凹凸が、演奏中の腕や指との摩擦によって徐々に削られ、平滑になることで光を反射し、光沢(テカリ)を帯びて見える現象です。
特に、以下のような箇所でテカリは発生しやすくなります。
- ピッキング時に右腕が触れるボディ部分
- ネックを握ることで常に摩擦が起きるネック裏
- 指が触れることの多いボリュームノブ周辺
このテカリは、一度発生すると元に戻すことは非常に困難です。そのため、新品同様のマットな質感を維持したい方にとっては、大きなデメリットと感じられるでしょう。
テカリは「味」か「劣化」か
この経年変化を、長年弾き込んだ証である「味」や「風格」と捉え、ポジティブに楽しむギタリストも少なくありません。ヴィンテージギターの塗装が剥げているのをカッコいいと感じる感覚に近いかもしれません。しかし、あくまで個人の価値観によるものであり、購入前に「テカリは発生するもの」と認識しておくことが非常に重要です。
もしテカリを避けたいのであれば、演奏後に必ずクロスで優しく拭く、特定の箇所に保護フィルムを貼るなどの対策がありますが、完全に防ぐのは難しいのが実情です。
アコギにおけるサテンフィニッシュ
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アコースティックギター(アコギ)においても、サテンフィニッシュは人気の高い仕様の一つです。
エレキギターと同様に、ネックの滑りの良さが演奏性を高めるというメリットがあります。また、アコギの場合はボディの振動がサウンドに直結するため、「塗膜が薄いサテンフィニッシュの方が、ボディがよく鳴り、オープンで豊かなサウンドが得られる」と考えるプレイヤーや製作家もいます。
しかし、デメリットも共通しています。特にアコギはボディ面積が広いため、衣服との擦れや、抱えた際の皮脂汚れなどが付きやすく、目立ちやすいという点が挙げられます。
オイルフィニッシュとの違い
サテンフィニッシュと混同されやすいものに「オイルフィニッシュ」があります。オイルフィニッシュは、木材に直接オイルを染み込ませる仕上げで、より木の質感に近い手触りが特徴です。
サテンフィニッシュは薄いとはいえ塗膜を形成するのに対し、オイルフィニッシュは塗膜がないため、さらに傷や湿度変化にデリケートになります。両者は似て非なるものなので、選ぶ際には注意が必要です。
アコギの場合、サウンドへの影響を重視してあえてサテンフィニッシュを選ぶ方も多いですが、その分、傷や汚れのリスクも受け入れる必要があると言えるでしょう。
PRSに見られるサテンフィニッシュ
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高品質なギターメーカーとして知られるPRS (Paul Reed Smith)も、サテンフィニッシュのモデルを数多くラインナップしています。
PRSのサテンフィニッシュは、非常に薄いニトロセルロースラッカー塗装で仕上げられていることが多く、その滑らかな手触りと優れた鳴りから、多くのギタリストに支持されています。
代表的なモデルとしては、過去に存在した「モダンイーグル」シリーズや、近年のSEシリーズ、一部の限定モデルなどで採用されています。これらのモデルでは、サテンフィニッシュがもたらす演奏性の高さと、木材の質感を活かしたナチュラルなサウンドが大きな魅力となっています。
しかし、やはりデメリットは存在します。前述の通り、PRSユーザーのブログなどでは、弾き込むことでボディやネックにテカリ(艶)が出てきたという報告が多く見られます。これを「自分だけのギターに育った証」として楽しむのがPRS流の楽しみ方の一つとも言えますが、購入時にはこの経年変化を理解しておく必要があります。
WEBライターの視点
PRSほどの高級ブランドであっても、サテンフィニッシュの「テカリ」という物理現象は避けられません。これは塗装の欠陥ではなく、あくまで仕様であり、そのギターの個性となります。この点を理解できるかどうかが、PRSのサテンモデルを選ぶ上での一つの分かれ道になるでしょう。
PRSのギターを選ぶ際は、その美しい木目やサウンドだけでなく、塗装の仕上げが長期的にどう変化していくかを考慮に入れることが、満足のいく選択に繋がります。
ギターラッカー塗装との関係について
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ギターの塗装について語る際、「ラッカー塗装」という言葉を耳にすることが多いでしょう。サテンフィニッシュとラッカー塗装の関係性を理解することは、デメリットを深く知る上で役立ちます。
まず、塗装は大きく分けて「塗料の種類」と「仕上げの方法」で分類できます。
- 塗料の種類:ニトロセルロースラッカー、ポリウレタン、ポリエステルなど
- 仕上げの方法:サテンフィニッシュ(つや消し)、グロスフィニッシュ(光沢)
つまり、「ラッカー塗装のサテンフィニッシュ」という組み合わせもあれば、「ポリ塗装のサテンフィニッシュ」も存在するのです。
ラッカー塗装の特徴
ニトロセルロースラッカーは、ヴィンテージのギブソンやフェンダーにも使われてきた伝統的な塗料です。塗膜が非常に薄く硬質で、経年変化しやすいという特徴があります。塗装が痩せて木目に沿ったクラック(ウェザーチェック)が入ったり、色が焼けたりします。この「味」を好むファンが多い塗料です。
ラッカー塗装でサテンフィニッシュを施した場合、塗膜が元々薄くデリケートなため、ポリ塗装のサテンフィニッシュに比べて、さらに傷が付きやすく、摩耗によるテカリも早く進行する傾向があります。
これは、耐久性を求める方にとっては明確なデメリットとなります。一方で、ギターの「鳴り」や「経年変化(エイジング)」を重視する方にとっては、ラッカーとサテンの組み合わせは非常に魅力的に映るでしょう。ご自身のギターに対する価値観が問われる部分と言えます。
ギターサテンフィニッシュのデメリットへの対処法
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メイプル指板ネックサテン仕上げの注意点
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ネックの演奏性を大きく左右するサテンフィニッシュですが、特に「メイプル指板」との組み合わせにおいては、特有の注意点が存在します。
ローズウッドやエボニー指板は基本的に無塗装ですが、メイプル指板は汚れを防ぐために塗装されるのが一般的です。
この指板面までサテンフィニッシュで仕上げられている場合、いくつかのデメリットが考えられます。
汚れの付着と黒ずみ
最大の懸念点は、手垢や汚れが付きやすいことです。サテンフィニッシュの微細な凹凸に汚れが入り込み、弾き込むうちに黒ずんでくる可能性があります。一度染み付いた汚れは落とすのが難しく、見た目を損なう原因となります。
無塗装ではない
サテン仕上げのメイプル指板は「無塗装」ではありません。あくまで「つや消し塗装」が施されています。
しかし、グロスフィニッシュに比べて塗膜が薄く、木材の導管が完全に埋まっていない場合があるため、汚れが浸透しやすいのです。
メンテナンスの難しさ
グロスフィニッシュのメイプル指板であれば、汚れてもポリッシュなどで拭き取れば綺麗になります。しかし、サテンフィニッシュの場合、研磨剤入りのポリッシュを使うとその部分だけ艶が出てしまい、まだら模様になってしまいます。メンテナンスには、専用のクリーナーを使用するか、乾いた柔らかい布で優しく拭く程度に留める必要があります。
演奏性においては、サラサラとした感触が非常に快適ですが、美観を長く保ちたいと考える方にとっては、この汚れやすさとメンテナンスの難しさが大きなデメリットとなるでしょう。
メンテナンスで行う艶出しのポイント
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サテンフィニッシュのギターは、経年変化で部分的にテカリが出てくることは避けられません。このまだらな状態を解消する方法として、全体を意図的に「艶出し」するというメンテナンスがあります。
これは、ギターポリッシュや微細なコンパウンド(研磨剤)を使い、ボディ全体のサテン塗装の凹凸を研磨して平滑にし、均一な光沢を出す作業です。部分的なテカリを「味」と捉えられない場合や、いっそのことグロスフィニッシュのようなルックスに変えたい場合に有効な手段です。
艶出しの主なポイント
- 使用する道具:ギター用のポリッシュ、もしくは模型用の微細コンパウンドを使用します。粒子が粗いものを使うと深い傷が付くため、必ず目の細かいものから試してください。
- 作業手順:柔らかいクロスに少量のポリッシュを取り、円を描くように優しく磨き上げます。力を入れすぎず、均一に磨くのがコツです。
- 注意点:一度艶出しを行うと、元のサテンの状態には戻せません。作業は自己責任となり、メーカーの保証対象外となる可能性が高いため、慎重に行う必要があります。
この「艶出し」は、経年変化によるまだらなテカリを解消する有効なメンテナンス方法ですが、不可逆的なカスタムであるという点を十分に理解した上で検討することが重要です。自信がない場合は、専門のリペアショップに相談することをおすすめします。
話題のサテンフィニッシュのグロス化
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前述の「艶出し」をさらに一歩進め、サテンフィニッシュのギターを鏡面のような光沢を持つ「グロス化」するカスタムが、一部のギター愛好家の間で話題になっています。
これは、コンパウンドを用いて徹底的に磨き上げることで、サテンフィニッシュの質感をグロスフィニッシュ(光沢仕上げ)に近づける改造です。主な目的は以下の通りです。
- 経年変化でまだらになったテカリを均一にする
- サテンのルックスに飽きたため、見た目を変化させたい
- 元々グロス仕様が存在しないモデルを、グロス風にしたい
このグロス化により、ギターの印象は大きく変わります。落ち着いた雰囲気だったサテンフィニッシュが、高級感のあるピカピカのルックスに生まれ変わるのです。
WEBライターの視点
インターネット上では、多くのユーザーが自身のギターをグロス化した事例をブログや動画で公開しています。比較的安価なモデルを自分好みにカスタムする楽しみ方として、一定の人気を集めているようです。ただし、これはあくまでDIYの範疇であり、プロの再塗装(リフィニッシュ)とは仕上がりの質が異なることを理解しておく必要があります。
グロス化は、サテンフィニッシュのデメリットである「まだらなテカリ」を解消し、新たな魅力を引き出す面白い試みと言えます。しかし、これも元には戻せないカスタムのため、実行する際は十分な情報収集と覚悟が必要です。
グロス化の基本的なやり方とコツ
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サテンフィニッシュのグロス化に挑戦してみたい方のために、基本的なやり方とコツを解説します。ただし、前述の通り、作業は自己責任でお願いします。
準備するもの
- コンパウンド(研磨剤):模型用や自動車用など。粗目・細目・仕上げ目と、複数の番手を揃えるのが理想です。
- 柔らかい布:マイクロファイバークロスなどを数枚。コンパウンドの種類ごとに使い分けるのがおすすめです。
- マスキングテープ:ブリッジやピックアップなど、研磨したくないパーツを保護するために使用します。
基本的な作業手順
- パーツの保護:まず、ブリッジ、ピックアップ、コントロールノブなどをマスキングテープで丁寧に保護します。可能であれば、パーツを取り外すとより作業しやすくなります。
- 粗目のコンパウンドで研磨:柔らかい布に粗目のコンパウンドを少量付け、円を描くように優しく磨き始めます。最初は目立たない場所で試すのが良いでしょう。
- 番手を上げて研磨:全体が均一に磨けたら、布を新しいものに替え、細目のコンパウンドで同様に磨きます。これを仕上げ目まで繰り返すことで、徐々に光沢が増していきます。
- 仕上げ:最後に、コンパウンドが付いていない綺麗な布で全体を乾拭きして仕上げます。
グロス化の注意点とコツ
最も重要なコツは、「焦らず、力を入れすぎず、均一に」作業を進めることです。一箇所だけを強く磨くとムラの原因になります。また、塗装が薄いギターの場合、磨きすぎて下地が出てしまう危険性もあるため、細心の注意が必要です。作業に自信がない場合や、高価なギターの場合は、プロのリペアショップに依頼するのが賢明な判断です。
このやり方はあくまで一例であり、使用するコンパウンドやギターの塗装によって結果は異なります。実行する前には、類似の事例をよく調べることが成功への近道です。
レリック加工とサテンフィニッシュ
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「レリック加工」とは、新品のギターにあえて傷や塗装の剥がれ、パーツのくすみなどを施し、長年使い込まれたヴィンテージギターのような風格を再現するカスタム手法です。
このレリック加工とサテンフィニッシュは、実は非常に相性が良いと言えます。その理由は、サテンフィニッシュが持ついくつかの特徴にあります。
- 傷の付きやすさ:元々傷が付きやすいサテンフィニッシュは、レリック加工のダメージ表現が馴染みやすいです。
- 塗膜の薄さ:塗膜が薄いため、塗装を剥がしたり、ウェザーチェック(ひび割れ)を入れたりする加工が比較的容易です。
- 経年変化:自然なテカリや汚れも、レリック加工の一部として溶け込み、リアルなヴィンテージ感を演出します。
レリック加工の注意点
レリック加工は、単に傷をつけるだけではありません。本物のヴィンテージギターがどのように傷つき、変化していくかを熟知した上で、リアルな質感を再現する高度な技術と芸術的センスが求められます。安易に自分で傷を付けると、ただの「汚いギター」になってしまう可能性が高いです。
サテンフィニッシュのギターは、そのままでも弾き込むことで自然なエイジングが進みますが、より積極的に、かつ意図的に使い込んだルックスを求めるのであれば、レリック加工は有効な選択肢となります。
ただし、これもギターの価値観を大きく変えるカスタムのため、専門家と相談の上で検討するのが良いでしょう。
ギターサテンフィニッシュのデメリット(まとめ)
この記事では、ギターのサテンフィニッシュが持つデメリットと、それに関連する様々な情報について解説してきました。最後に、重要なポイントをリスト形式でまとめます。
- サテンフィニッシュはサラサラした手触りで演奏性に優れるというメリットがある
- 最大のデメリットは傷や汚れが付きやすく、皮脂などで黒ずみやすいこと
- 弾き込むことで摩擦により塗装面が平滑になり「テカリ」が発生する
- このテカリは元に戻すのが難しく、経年変化として受け入れる必要がある
- アコギでは塗膜の薄さが鳴りに良い影響を与えるとされるが、汚れやすい
- PRSなどの高級ブランドでもサテン仕様は存在し、テカリは「味」と捉えられる
- 塗装の種類にはラッカーとポリがあり、ラッカーのサテンはよりデリケート
- メイプル指板のサテン仕上げは、汚れが目立ちやすくメンテナンスに注意が必要
- ポリッシュやコンパウンドで全体を磨き、意図的に「艶出し」する対処法がある
- さらに進めて鏡面光沢にする「グロス化」というDIYカスタムも人気
- グロス化は元に戻せないため、実行は慎重に自己責任で行う必要がある
- 傷つきやすい特性は、ヴィンテージ感を出す「レリック加工」と相性が良い
- デメリットを理解し、自分の価値観に合うかどうかが選択の鍵となる
- 最終的には、演奏性、ルックス、サウンド、メンテナンス性を総合的に判断することが大切
-グロス化のやり方はコンパウンドで粗目から仕上げ目へと順に磨き上げること